ノーベル賞2024の周辺で…

2024年のノーベル物理学賞はHopfieldとHintonに与えられました。2021年のParisi, 2016年のThouless, Haldane, Kosterlitzとこんな頻度で統計物理学に来ると、その分野の研究者としてはうれしい限りです。私はホップフィールドモデルとかニューラルネットワークとか、機械学習のプロではないのですが、ちょっとは勉強したし、面白いと思う課題があれば研究することもある程度です。modern Hopfield modelとかちゃんとわかってない…そんな立場から今回の受賞に伴うざわざわ話について、もやもやするなぁと思うことがあって、ちょっとだけ。 それは「これは物理なのか」という議論で、Xとかでざわざわしていて、まあたのしく見てるのですが、そもそも「何が物理なのか」論争は趣味の問題なのでどうでもいいし、得てして、そういうこと言ってる分野っていうのは終わりが近くて、断末魔のようにも見えます。一方で、逆側のふれ方として、AIは物理だとか、これからの物理はAIだとか言ってるのも見ても、どうしちゃったんでしょうか?って思います。 AI・機械学習を使...
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