西川くんの格子ガラス論文が公開!

格子ガラスの統計力学 フランス・モンペリエ大でPDをしている西川君の論文が公開されました.Yoshihiko Nishikawa and Koji Hukushima“Lattice Glass Model in Three Spatial Dimensions”Phys. Rev. Lett. 125, 065501 – Published 5 August 2020DOI:https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.125.065501 ガラスは汚い固体なのか?それとも,ネバネバした液体なのか? 一見,何を問いにしているのかわからない疑問かもしれない.日常で目にするガラスはカチカチの固体であって,おおよそ液体には見えない.しかし,原子スケールの目をもってガラスの詳細をみると,結晶のようなきれいな固体ではないことがわかる.ふと「カチカチ」の固体はどのように定義されるだろうかと考えてみると,謎が深まる.理系の大学生ならば,液体や気体にはない固体特有の性質は思いつくだろうが,もっとも素朴には「固まっているもの=固体」だろう.し...
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CECAMでの研究会に行ってきた

CECAM
今回初めて原子・分子シミュレーションのヨーロッパのセンターであるCECAMを訪問.主にはMDが主体なのだろうが,今回はモンテカルロ法の研究会で,研究会のテーマは, New methods in Monte Carlo simulations: parallel, adaptive, irreversible である.特に,population annealing(PA)と呼ばれる伊庭さん@統計数理研究所と2003年に提案した方法が最近ちょっと盛り上がってきて,それを精力的に使っているグループが集結することになった.私が10年以上さぼっていた間に方法論の細かいが大事な部分は進歩していて,並列計算に関する知見は高まったように思われる.例えば,有効粒子サイズの評価やadaptiveな温度ステップの調整である.我々も超並列計算でデータ科学をまじめにやるならPAだろうと思うに至って,ここに戻ってきたわけで,しっかりとそこには追いつきたいところである. さて,先月のサンタフェ(SFI)での会議はHotであったのに対して,今回の会議は「熱い」という印象を強く持った.この差をうまく...
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SantaFeでの研究会に行ってきた

Santa Fe Institute
Gell-mann BuilldingSFIrain 数年ぶりにSante Fe Instituteでの研究会に参加.Jon Machtaさんにお誘いを受けたわけだが,この5月にGell-Mannが亡くなってから初めてでもあり,なんとなく感慨深く訪れる.相変わらず青い空と茶色い町並みが印象的である. 研究会はclosedで,テーマは, New Algorithms for Optimization, Sampling, Learning, and Quantum Simulations であった.その影響もあるのかもしれない.参加者のほとんどはいわゆる大学人ではなく,MS, 1Qbit, D-waveなどの企業とともに,NASA, LANLなどの国研を含めると8割くらいじゃなかったかな.ただ,議論する内容は基礎的なことが多くていろいろためになった.ポピュレーション型モンテカルロ法でセッションが一つ組まれていて,自分はそこで最近の試みの話しだ.量子系の話もあって勉強になる. 最適化の専門家の話しや量子計算の人たちの話も面白かったけど,一番は実験系の話し.最...
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