こ・た・え+

時間があいてしまったのですが,この問題の解答例を示します.難しい計算は何もなくて,積分して,対角化して...大学一年生で学ぶことをちゃんと使って,平衡状態での相転移を明らかにできます.基本的なこととして,大学院に行くまで知っておきたいところをまとめたいのだけど,まとめきれていない. 間違いがあったら教えて下さい. (2020.3.31)答えだけではつまらないので,次の問題を示します.(2020.4.2) 上の解答例の続きに,この問題に関連する事柄を最後に追加しました.
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統計力学を学んで相転移の平均場近似を勉強した大学生のみなさんへ

春休みはなかなか遊びに行くところもなくて,外出も憚られる昨今ですが,家にいて暇な時間を持て余すものもったいないので宿題を出します. q=2はイジング模型で計算をしたことはあるはず.その一般化になっています.答えはのちほど. サッカー好きな少年少女は本田選手の宿題を.統計力学を勉強した大学生は上を.
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てれわーく

大学が一番忙しいのは1・2月と認識していても,いつもうまく回せていない...前回の更新から軽く二ヶ月が経過.その間にいろんなことが起きています.それに大変な事態を招いている新型コロナウィスルの感染の影響は全くの想定外です.学会や研究会は軒並み中止になっています.感染が広がらないことを願うばかりです. SIRモデルなど現実からおおよそ乖離したモデルの果たす(果たした)役割は何かを考えてしまいます.楽観も悲観もなく冷静な立場でです. さて研究室の活動もテレワークに移行しています.理論の研究室なので,必ずしもオフィスに出なくても可能ですが,やはり議論をしないで一人で研究を続けることは孤高の天才でない限りはなかなか難しいです.今日(2020.3.4)は毎週の定例会をネット会議で実施しました.徐々に慣れてくるのかなとは思います.一人でないことを確認する程度です.普段の議論では意識していなかったのですが,それほど「顔」を直視して議論しているわけではないのですよね.でも,画面には顔しか写っていなかったりします.やや照れるのですよね.でも仕事するんですよね... 今日はオチも何もな...
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忘年会2019

12月20日に研究室で忘年会をしました.ちょっと普通の研究室っぽい感じです.でも,写真を撮り忘れたのでエビデンスはありません. まだ来週に通常定例会はありますが,2019年が終わりそうです.今年もあっという間だった.修士課程一年生が三人やってきて,それぞれに新しいテーマに取り組んでいます.他の院生も含めて,私が一人だと絶対にやらないテーマ,だけど非自明で何が出てくるかワクワクするような問題に取り組んでいます.来年の収穫が楽しみです.
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今年も高校生理科研究発表会へ

千葉大学主催の高校生理科研究発表会は今年で13回.今年も審査に行ってきた.日本物理学会にも高校生の研究発表機会としてJrセッションがあるが,どうも話を聞くと千葉大学で物理学会があったときに千葉大が中心になってJrセッションをはじめたらしいです.確かに形式が似ている. 審査する数件の発表は聞いて,そのレポートを書いた後は,時間の限り発表を聞いて回った.高校生の発表への対応はいろいろと難しいこともあるが,結局は研究室の定例会での院生とのやりとりとあまり変わらない.思ったことと思いついたことはできるだけそのまま伝える.容赦はしないし,出し惜しみもしない.後者は教育的にはどうかなぁと思うこともあるかもしれないけど,こっちが思いついたことを黙っているのはどんな意味でも健全ではないし. 前半の最後で自分の審査外の発表を聞いたときことである.相変わらず誤差棒のないデータを見せられて主張どうこうのへったくれもないなーと,しかも,グラフのマーカーが◇マークに髭が生えててセンスないなーとも思っていた.ところが... 「これって何回測定したの?」「60回です.その平均値をプロットしていま...
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日本物理学会2019年秋季大会に参加

岐阜大学で行われた物理学会の年会に参加してきました.岐阜大学での物理学会は私が大学院生になる直前にあったようなので,ほぼ30年近くぶりです. 今回の学会では研究室のメンバーが発表しました. 吉山幸太:テンソルくりこみ群によるスピングラス系の計算手法の模索長野泰志:パーセプトロンのBayes学習におけるノイズあり教師の誤り訂正福島孝治:ポピュレーションアニーリングによる回帰モデル解析安倍雅史:生成物時間分析実験データのベイズ推論による解析 以前に書いてたような学会レポートを書くかどうか迷い中です...
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CECAMでの研究会に行ってきた

CECAM
今回初めて原子・分子シミュレーションのヨーロッパのセンターであるCECAMを訪問.主にはMDが主体なのだろうが,今回はモンテカルロ法の研究会で,研究会のテーマは, New methods in Monte Carlo simulations: parallel, adaptive, irreversible である.特に,population annealing(PA)と呼ばれる伊庭さん@統計数理研究所と2003年に提案した方法が最近ちょっと盛り上がってきて,それを精力的に使っているグループが集結することになった.私が10年以上さぼっていた間に方法論の細かいが大事な部分は進歩していて,並列計算に関する知見は高まったように思われる.例えば,有効粒子サイズの評価やadaptiveな温度ステップの調整である.我々も超並列計算でデータ科学をまじめにやるならPAだろうと思うに至って,ここに戻ってきたわけで,しっかりとそこには追いつきたいところである. さて,先月のサンタフェ(SFI)での会議はHotであったのに対して,今回の会議は「熱い」という印象を強く持った.この差をうまく...
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SantaFeでの研究会に行ってきた

Santa Fe Institute
Gell-mann BuilldingSFIrain 数年ぶりにSante Fe Instituteでの研究会に参加.Jon Machtaさんにお誘いを受けたわけだが,この5月にGell-Mannが亡くなってから初めてでもあり,なんとなく感慨深く訪れる.相変わらず青い空と茶色い町並みが印象的である. 研究会はclosedで,テーマは, New Algorithms for Optimization, Sampling, Learning, and Quantum Simulations であった.その影響もあるのかもしれない.参加者のほとんどはいわゆる大学人ではなく,MS, 1Qbit, D-waveなどの企業とともに,NASA, LANLなどの国研を含めると8割くらいじゃなかったかな.ただ,議論する内容は基礎的なことが多くていろいろためになった.ポピュレーション型モンテカルロ法でセッションが一つ組まれていて,自分はそこで最近の試みの話しだ.量子系の話もあって勉強になる. 最適化の専門家の話しや量子計算の人たちの話も面白かったけど,一番は実験系の話し.最...
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More is …

東京大学教養学部は今年の5月に創立70周年を迎えました.それを記念した書籍「東京大学駒場スタイル」(東京大学出版会)に拙文を掲載していただきました. “More is ...”――たくさんあることの物理...福島孝治研究紹介のコーナーですが,あまりちゃんとした研究紹介にはなっていないです."More is "に続く言葉は有名ですが,もう一つマニアにだけ知られているオマージュ的な言葉もあり,そこにも触れています.今年,東京大学を退官された今田先生の最終講義にも出てきました.それまで知ってはいたのですが,改めて出典論文を読んでみて感銘を受けたので触れてみたわけです. (2019.9.14追記)上だけではあまりにも情報がない気がしたので少し追記. More is different. これはP.W.Andersonの有名な言葉であちこちに解説などもあります.行く過ぎた要素還元主義に警笛を鳴らすとともに,物性物理の面白さの一つとして,構成要素がアボガドロ数ほどもたくさん集まったときに初めて創発される秩序の凄さを端的に言っています.水分子をつぶさに眺めてエネルギー...
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なんか書いてみるか

研究室のWEBの移転に伴って,昔のページをみているが,やはり圧倒的に昔の方が面白い.論文のコメントとか研究会のレポートとか.wordpressとか小ぎれいにはみえるけどね... やっぱりここに何か情報発信をすべきなんだろうね.
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